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認知症予防手段としての危険因子の除去という観点から、歯周病、入れ歯、インプラントに分けて、ケアのポイントを考えます。
認知症予防において、口腔の健康、特に「しっかり噛めること」は非常に重要です。噛むことによって脳への刺激が促され、認知機能の維持に繋がると考えられています。また、口腔内の炎症や感染が全身疾患に影響を与える可能性も指摘されています。
認知症予防という観点から、歯周病、入れ歯、インプラントそれぞれのケアのポイントを以下にまとめます。
これらのケアのポイントは、認知症予防だけでなく、全身の健康維持にも繋がります。ご自身の口腔状態や生活習慣に合わせて、歯科医師や歯科衛生士と相談しながら、最適なケアプランを立て、継続的に実践していくことが大切です。
特に認知機能が低下してきた場合には、ご家族や介護者のサポートも不可欠となります。
歯周病は、歯周病菌によって歯ぐきや歯を支える骨が破壊される病気で、全身の炎症と関連が深いとされています。近年、歯周病がアルツハイマー型認知症の原因物質であるアミロイドβの蓄積を促進する可能性も示唆されており、認知症の危険因子の一つとして注目されています。
毎日の丁寧なセルフケア(プラークコントロール)
歯ブラシ: 歯と歯ぐきの境目を意識して、やさしく丁寧に磨きます。
歯間ブラシ・デンタルフロス: 歯ブラシだけでは除去できない歯と歯の間のプラークや食べかすを取り除くために、毎日使用します。高齢になると歯間が広くなる傾向があるため、特に重要です。
電動歯ブラシ・音波歯ブラシ: 適切な使用で効率的にプラークを除去できます。特に、手先の細かい作業が難しくなってきた場合に有効です。
定期的な歯科検診とプロフェッショナルケア
歯石除去: 歯磨きでは取り除けない歯石は、歯科医院で専門的に除去してもらう必要があります。
歯周ポケットの清掃: 歯周ポケットの深さのチェックや、必要に応じて根面をきれいに清掃するSRP(スケーリング・ルートプレーニング)など、専門的な治療を受けましょう。
口腔衛生指導: 歯科医師や歯科衛生士から、個々の口腔状態に合わせた適切なブラッシング方法や清掃用具の使い方を指導してもらいましょう。
生活習慣の改善
禁煙: 喫煙は歯周病を悪化させる最大の危険因子の一つです。
バランスの取れた食事: 栄養バランスの取れた食事は、全身の免疫力を高め、歯周病の進行を抑制することにも繋がります。
ストレス管理: ストレスも免疫力に影響を与え、歯周病を悪化させる可能性があります。
糖尿病の管理: 糖尿病は歯周病と相互に悪影響を及ぼすため、適切に管理することが重要です。
歯が失われた状態を放置すると、噛む力が低下し、脳への刺激が減少するため、認知症のリスクが高まると言われています。適切に入れ歯を使用し、しっかり噛める状態を維持することが重要です。
毎日のお手入れ
毎食後の洗浄: 食べかすやプラークが付着しやすいので、食後は必ず入れ歯を外し、流水と入れ歯専用ブラシで丁寧に磨きます。
入れ歯洗浄剤の使用: 部分入れ歯も総入れ歯も、専用の洗浄剤に定められた時間浸漬し、細菌の繁殖や臭いの発生を防ぎます。
口腔内の清掃: 入れ歯を外した後は、残っている歯や歯ぐき、舌などもやさしくブラッシングし、清潔に保ちます。
適切な入れ歯の維持
定期的な調整: 入れ歯は、時間の経過とともに歯ぐきの形が変化したり、摩耗したりして、合わなくなることがあります。合わない入れ歯は痛みや不快感の原因となり、しっかり噛めなくなるだけでなく、口腔内の傷や炎症を引き起こし、誤嚥性肺炎のリスクを高めることもあります。定期的に歯科医院で調整や修理を行いましょう。
就寝時の取り外し: 義歯によっては就寝時に取り外して、歯ぐきを休ませる必要があります。歯科医師の指示に従いましょう。
紛失・破損への対策: 認知症の方の場合、入れ歯を紛失したり、誤って捨ててしまったりするケースもあります。専用のケースに保管し、名前を記入するなど、管理を徹底しましょう。
噛む力の維持と脳への刺激
しっかり噛める入れ歯であること: 適切に調整された入れ歯で、食事をしっかり噛み砕くことは、脳への刺激を維持し、認知症予防に繋がります。
多様な食品の摂取: 噛みごたえのある食材も取り入れ、咀嚼筋をしっかり使うように意識しましょう。
インプラントは、天然歯に近い噛む力を回復できるため、口腔機能を維持し、脳への刺激を保つ上で非常に有効な選択肢です。
毎日の丁寧なセルフケア
歯ブラシ: インプラント周囲も天然歯と同様に、歯と歯ぐきの境目を意識して丁寧に磨きます。
デンタルフロス・歯間ブラシ・タフトブラシ: インプラントの周囲は天然歯とは異なり、形状が複雑な場合があります。専用のフロスやブラシ、タフトブラシなどを活用し、インプラント周囲炎の原因となるプラークを徹底的に除去することが重要です。
洗口液: 歯科医師の指示に従い、殺菌作用のある洗口液を併用することも有効です。
定期的な歯科検診とプロフェッショナルケア
インプラント周囲炎の予防: インプラントは、天然歯と同様に歯周病に似た「インプラント周囲炎」になる可能性があります。インプラント周囲炎は、進行するとインプラントを支える骨が吸収され、最終的にインプラントが脱落する原因となります。定期的な歯科検診で、インプラント周囲の清掃状態や炎症の有無をチェックしてもらい、必要に応じて専門的な清掃を受けましょう。
噛み合わせのチェック: インプラントは天然歯とは異なり、噛む力がダイレクトに伝わるため、噛み合わせのバランスが崩れると過剰な負担がかかり、インプラント周囲炎やインプラントの破損の原因となることがあります。定期的に噛み合わせの調整を行うことが重要です。
生活習慣の改善
禁煙: 喫煙はインプラントの成功率を低下させ、インプラント周囲炎のリスクを高めます。
全身疾患の管理: 糖尿病など、全身疾患があるとインプラント周囲炎のリスクが高まります。かかりつけ医と連携し、全身疾患の適切な管理を行いましょう。
認知症予防と噛む力の関係性については、近年多くの研究や啓発活動が行われており、その重要性が広く認識されています。特に、テレビ番組や書籍などで取り上げられることで、一般の方にも浸透してきています。
具体的な「有名エピソード」として、特定の個人にまつわる劇的な回復事例のようなものは、科学的な研究の性質上、なかなか公にされにくい傾向にあります。しかし、研究結果に基づいた様々な事例や知見が広く知られています。
いくつか、認知症予防と噛む力の維持に関する代表的な「エピソード」や「知見」の例を挙げさせていただきます。
1. 「8020(ハチマルニイマル)運動」と健康長寿
これは特定の認知症予防のエピソードではありませんが、厚生労働省などが推進する「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という「8020運動」は、噛む力の維持が全身の健康、ひいては認知症予防に繋がるという考え方の根幹にあります。 「20本以上の歯があれば、ほとんどの食べ物を噛み砕くことができ、食事をしっかり楽しむことができる」とされており、これにより栄養状態の維持や、噛むことによる脳への刺激が促され、認知機能の維持にも貢献すると考えられています。この運動が広く知られることで、「自分の歯を大切にすることが、将来の健康に繋がる」という意識が高まりました。
2. 噛むことによる脳血流の増加と活性化
これは科学的な知見ですが、広く知られるエピソードのようなものです。 「よく噛むことによって、脳の血流が活性化され、特に記憶や学習に関わる海馬などの脳の領域が刺激される」という研究結果が多数報告されています。テレビの健康番組(例:NHKスペシャル、ガッテン!)などで、このメカニズムがイラストや実験で分かりやすく説明されると、視聴者は「なるほど、噛むことって脳に良いんだな」と実感しやすくなります。 例えば、ガムを噛むことで集中力や記憶力が向上するという研究結果が紹介されることもあり、これも「噛む力」と脳機能の関係を示す具体例として人々に印象を与えています。
3. 歯を失った人々の認知機能低下リスクの示唆
疫学研究によって、「残存歯の数が少ない人ほど認知症の発症リスクが高い」という関連性が報告されています。これは、歯を失うことで噛む力が低下し、脳への刺激が減少すること、また、歯周病などの口腔内の炎症が全身に影響を与えることなどが要因と考えられています。 このような研究結果がメディアで取り上げられるたびに、「やはり歯は大切にすべきだ」「入れ歯やインプラントで噛む力を回復することが重要だ」という認識が広がります。
4. 義歯の調整で認知機能が改善した事例
具体的な個人のエピソードとしては限定的ですが、歯科医院や介護施設での臨床現場からは、 「入れ歯が合わずに食事が摂れなかった高齢者が、入れ歯を調整してしっかり噛めるようになった結果、表情が豊かになり、会話が増え、認知機能が改善したように見えた」 といった報告が聞かれることがあります。これは医学的な研究結果として確立されているわけではありませんが、臨床の現場で実感される事例として、噛むことと認知機能の密接な関連性を示すものとして語られることがあります。
5. オーラルフレイルという概念の普及
「オーラルフレイル」とは、歯や口腔のわずかな衰えを指し、これが全身のフレイル(虚弱)や認知症のリスクを高めることが分かってきました。この概念が「NHKスペシャル」などで取り上げられ、セルフチェック項目や簡単な口腔体操が紹介されることで、「自分のお口の健康が、将来の認知症に影響するかもしれない」と多くの人が認識するきっかけとなりました。
これらの知見や事例は、個別の「有名エピソード」というよりも、多くの研究によって裏付けられた科学的な事実や、それが一般に普及していく過程で語られる具体的な例として、認知症予防における噛む力の重要性を強く印象付けています。
歯科医師会は、地域の認知症予防事業において、口腔の健康と全身の健康、特に認知症との関連に着目し、多岐にわたる取り組みを行っています。主な事業としては、以下のようなものがあります。
これらの取り組みは、国が推進する「新オレンジプラン」や「認知症施策推進大綱」の考え方に基づき、認知症の人が住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けられる社会の実現を目指して行われています。
歯科医師は「かかりつけ歯科医」として、患者さんの生活状況や家族環境を把握しやすい立場にあり、認知症の早期発見・早期対応において重要な役割を担っています。
1. 歯科医師認知症対応力向上研修事業
目的: 歯科医師が認知症に関する基礎知識や地域での連携について学び、認知症の人やその家族を支えるために必要な知識やスキルを習得すること。
内容: 認知症の早期発見・早期対応の重要性、認知症の人への対応の基本と歯科診療の継続方法、認知症診療、ケア、連携に関する基本的な知識などが含まれます。
役割: 歯科医師が高齢者等の歯科診療を行う中で、些細な変化に早期に気づき、かかりつけ医や認知症疾患医療センター、地域包括支援センターなどの関係機関と連携を図ることで、地域の認知症対策を推進します。研修修了者は名簿登録され、地域に情報公開されることもあります。
2. オーラルフレイル対策定着促進事業
目的: 高齢者がお口まわりの些細な衰え(オーラルフレイル)に気づき、その対策を促進すること。オーラルフレイルは、認知症のリスク因子の一つとしても注目されています。
内容: 地域で行われている介護予防教室や高齢者が集まる場に出向き、歯科専門職(歯科医師、歯科衛生士など)がオーラルフレイルに関する講話や口腔機能の状態を把握するための検査(咀嚼力判定など)を実施します。お口の体操やブラッシング方法、義歯の手入れなどの実技指導も行われます。
3. 地域における多職種連携の推進
目的: 認知症の人を地域で支えるために、医療、介護、福祉などの多職種との連携を強化すること。
内容: 歯科医師会は、地域ケア会議や地域包括支援センターなどと連携し、認知症ケアパス(認知症の人の状態に応じた適切なサービス提供の流れ)への歯科の関与を促したり、認知症初期集中支援チームへの参画や連携を図ったりしています。情報連携シートの活用推進なども行われています。
訪問歯科診療の推進: 通院が困難な認知症の人への訪問歯科診療体制を整備し、口腔機能の維持・向上、摂食嚥下障害の軽減、誤嚥性肺炎や低栄養の予防などに取り組んでいます。
4. 住民への普及・啓発活動
目的: 認知症と口腔の健康の関連性について、一般住民への理解を深めること。
内容: 歯科健診の機会や地域のイベントなどで、口腔ケアの重要性や認知症予防との関連について啓発活動を行っています。
山口県歯科医師会は、地域の認知症予防事業に積極的に取り組んでいます。具体的な活動としては、以下のようなものが挙げられます。
これらの活動は、山口県が策定した「第2次やまぐち歯・口腔の健康づくり推進計画 ~健口スマイル運動推進プラン~」にも位置づけられており、県全体の健康増進施策の一環として進められています。
より詳細な情報や最新の活動については、山口県歯科医師会の公式ウェブサイトや、各市町村の広報誌、保健福祉関連部署のウェブサイトなどを確認することをお勧めします。
1. 健口スマイル推進事業 山口県歯科医師会が中心となり、山口県、山口県歯科衛生士会、サンスター株式会社、ライオン株式会社、株式会社ロッテ、株式会社山口フィナンシャルグループなど、官民が連携して推進している事業です。この事業は、県民の健康寿命の延伸を目指し、歯・口腔の機能低下の予防・改善を促進することを目的としています。 その中で、特に認知症予防に関連する活動として、以下のような取り組みが見られます。
咀嚼力アップで認知症予防対策を支援: 咀嚼力と認知症予防の関連性に着目し、噛む力を維持・強化することの重要性を啓発しています。
高齢者の健口運動を推進し長寿を応援: 歯周病予防や咀嚼力の維持を通じて、高齢者の健康な生活を支援しています。
通いの場でのオーラルフレイル対策: 高齢者が集まる「通いの場」において、口腔体操や口腔機能チェック、お口の健康に関する講話などを実施し、オーラルフレイル対策を推進しています。山口県歯科医師会が作成したDVDやCDなども活用されています。
2. 歯科医師認知症対応力向上研修 山口県歯科医師会は、薬剤師会と合同で「薬剤師・歯科医師認知症対応力向上研修会」を開催しています。これは、認知症の疑いのある人の早期発見や、かかりつけ医等との連携を図り、状況に応じた歯科治療・口腔管理を適切に行う支援体制構築を目的とした研修です。診療所で簡単にできる「認知症スクリーニングテスト」の習得なども含まれます。
3. 地域における多職種連携 山口県歯科医師会は、地域包括ケアシステム推進強化事業や、在宅歯科保健医療連携室の整備・運営を通じて、他の医療機関や介護・福祉関係機関との連携を強化しています。これは、認知症の人を地域全体で支える体制づくりに貢献するものです。
4. 住民への普及・啓発活動 「健口スマイル推進事業」の一環として、ポスターやチラシの配布、イベント事業(健口体操や歯みがき大会等)、市民参加型の実証事業などを通じて、口腔ケアの重要性や認知症予防との関連について幅広く啓発活動を行っています。