家電リサイクル法の背景と目的

家電リサイクル法は、家庭や事業所から排出される廃家電の収集・リサイクルを適正かつ円滑に実施するために制定されました。この法律は、廃棄物の適正な処理と資源の有効利用を図ることで、生活環境の保全と国民経済の健全な発展に寄与することを目的としています。

対象機器

家電リサイクル法の対象となる機器は、以下の4品目です。

1. エアコン

2. テレビ（ブラウン管式、液晶式、プラズマ式）

3. 冷蔵庫・冷凍庫

4. 洗濯機・衣類乾燥機

◆排出者がリサイクル券を購入

リサイクルの流れ

1. 排出者の役割: 家電製品を廃棄する際、排出者は小売業者に引き渡す責務があります。排出者は、家電リサイクル券を購入し、リサイクル料金を支払います。

2. 小売業者の役割: 小売業者は、排出者から引き取った家電製品を指定引取場所に運びます。

3. 製造業者の役割: 製造業者は、指定引取場所で引き取った家電製品をリサイクル施設に運び、再商品化を行います。再商品化率（リサイクル率）は法律で定められており、製造業者はこれを達成する義務があります。

リサイクルの方法

リサイクル施設では、家電製品を分解し、鉄、アルミ、ガラスなどの有用な資源を回収します。また、冷媒フロンの回収・再利用・破壊も行われます。

国と地方公共団体の役割

国は、家電リサイクル法の義務履行状況を確認し、必要な周知や指導を行います。地方公共団体は、住民に対する廃家電の適正な排出やリサイクルに関する情報提供を行い、住民理解の増進に努めます。

このように、家電リユース・リサイクルの仕組みは、排出者、小売業者、製造業者、国、地方公共団体が連携して行うことで、循環型社会の実現を目指しています。

パソコンリサイクル法の背景と目的

パソコンリサイクル法（資源有効利用促進法）は、使用済みのパソコンをメーカーが回収し、リサイクルすることを義務付けています。この法律は、資源の有効利用と廃棄物の削減を目的としています。

対象機器

パソコンリサイクル法の対象となる機器は以下の通りです：

• デスクトップコンピュータ本体

• ノートブックパソコン

• パソコン用ディスプレイ装置（ブラウン管式、液晶式）

◆データ消去は排出者の責任

リサイクルの流れ

1. 排出者の役割: パソコンを廃棄する際、排出者はメーカーに回収を依頼します。データの消去は排出者の責任で行います。

2. メーカーの役割: メーカーは回収したパソコンを再資源化施設に運び、データ破壊や分解を行います。

3. 再資源化施設の役割: 再資源化施設では、パソコンを分解し、金属やプラスチックなどの素材を回収します。これらの素材は新しい製品の一部として再利用されます。

リユースの方法

1. 修理とメンテナンス: 回収されたパソコンは、修理やメンテナンスを経て再生パソコンとして再利用されます。

2. パーツの再利用: 修理が困難なパソコンは、分解されて再生可能なパーツが取り外され、修理用部品として再利用されます。

3. 素材の再利用: パーツ単位での需要がない場合は、素材ごとに分解され、金属やプラスチックなどが再利用されます。

国と地方公共団体の役割

国は、リサイクル法の義務履行状況を確認し、必要な周知や指導を行います。地方公共団体は、住民に対する廃パソコンの適正な排出やリサイクルに関する情報提供を行い、住民理解の増進に努めます。

このように、パソコンのリユース・リサイクルの仕組みは、排出者、メーカー、再資源化施設、国、地方公共団体が連携して行うことで、循環型社会の実現を目指しています。